こんにちは。
ティータイム好きなヴィンテージTea with DressのAtsukoです。
私は毎日ティータイムを楽しみに生活しています。
ティータイムには美味しいお茶とお菓子を頂くのが楽しみです。
今日は、福岡の老舗の珈琲店のお話です
へ〜どのお店かな…
私の日常を描いた日記的な内容になりました
墓じまいの日
先日、母方の墓じまいがありました。
昨年、叔父が他界したことで、保留になっていた墓じまいを実施する日がやって来ました。
墓じまいは母と叔母と私の3人で、ひっそり行う予定でしたが、兄夫婦が東京から帰省することになり賑やかになってよかったと思いました。
墓じまいは午前中にはじまりました
お墓へ行ってみると、石材店の方が既に準備してくださり、墓石の下が開いていました。
このような光景を見るのははじめてです
最後のお墓参り
感謝を込めてお花を生けたりお掃除を済ませました。
時間になり、和尚様がいらして開眼供養を取り行っていただきました。
供養が終わると石材店の方がお墓の中に入って、ご先祖様の骨壷を取り出す作業が始まりました。
すごく狭いお墓の中に、とても器用に入っていかれる方を眺めながら、取り出されていく祖母や叔母、お会いしたことがないご先祖様にお会いできたのも束の間。
2週間後には万霊塔へお引越しなので、勢揃いしたご先祖様にご挨拶をして、石材店さんに後始末をお願いしました。
今日で墓地とお別れです
今まで有難う
とてもいいお天気だったので門出と捉えて前向きになりました。
お昼のお楽しみは吉塚うなぎ
我が家では、大仕事を成し遂げた後のご褒美は吉塚うなぎで美味しいうな重を頂きます。
兄も義姉も吉塚うなぎが好物で、はるばる法事に来てくれたおふたりを労えるのは吉塚うなぎしかありません。
家族でいつもの変わらぬ味を堪能しました。
その後、叔母と別れて、
「珈琲が飲みたいね」
とホテルオークラのカメリアへ歩きはじめました。
川端商店街を珍しげに歩く兄に、行きたいところがないか尋ねてみると、大濠公園で花見がしたいということでした。
母方の菩提寺は唐人町にあり、大濠公園に近い場所でありました。
法事の後、お天気が良かったら大濠公園を散策して吉塚うなぎへ行けるといいなぁと思っていましたが、叔母は足が不自由なので、歩くのが厳しいということ。また改めて花見に来ればいいかと諦めることにしました。
しかし、吉塚うなぎのご馳走をいただいた後の運動も兼ねて、気持ちがいいお天気だったのと、兄は久しく大濠公園へ行っていなかったこと、義姉は大濠公園へ来たことがなかったので、タクシーで大濠公園へ戻ることにしました。
久しぶりの大濠公園
大濠公園に到着
桜が満開でお花見のお客様で溢れていていました。
大濠公園の隣の舞鶴公園や福岡城跡地を散策しながら各々が桜を愛でていました。
大濠公園は私たち家族にとっては思い出深い場所で、ここから歩いて20分くらいの場所に母の実家がありましたので、子供の時に帰省したら遊びに来ていた公園でした。
母の実家はもう無いのですが、毎年お墓参りの後、母と大濠公園を歩くことはありましたが、この日は墓じまいということもあり、子供の頃の思い出が頭をぐるぐる巡ります。
そんなノスタルジックな想いで1時間くらい歩くと、もう一つの目的である珈琲タイムのミッションを体内時計が知らせてくれました。
歩くことで思い出が蘇ります
「珈琲美美」は珈琲通のお気に入りのお店で福岡城跡の近くにあります。
今日はここで珈琲タイムにしようとボチボチ歩いていました。
珈琲美美へ向かう途中に護国神社があります。
このエリアは母の実家の近所だったので、子供時代の夏休みには兄も私も当時住んでいた東京や名古屋から母と一緒に帰省していました。
兄がふと子供の頃に護国神社の御霊まつりへ行ったことや、叔父と一緒に平和台球場で野球観戦へ行ったことなどを語りはじめました。
兄とは最近、祖母の家で過ごした思い出話をする事はほどんどなかったのですが、この日ばかりは兄の口から自然と叔父との思い出話が湧いていきました。
母方の墓じまいは意味のある日にしたいと思い、最後の当主である叔父の誕生日にしました。
法事というのは、本来故人を想い出すことが大事なのですが、無理矢理では想い出すことができないものです。
昨年の叔父が亡くなった時は、お通夜や告別式を取り仕切らなくてはならなかったので、故人を想うというのも直近の闘病生活の叔父の姿ばかりが思い出されました。
今回の墓じまいでは、子供時代の叔父や祖母と過ごした思い出や街を歩くことで、自然と家族の思い出を共有できたことは良かったと思いました。
桜の花と相まって、母も兄も義姉も私も、元気なタイミングで墓じまいができたので、大成功だなと思いました。
ノスタルジックに一息ついた珈琲タイム
その昔、珈琲美美は天神にありました。
私は天神のお店へ時々行っていましたが、場所が護国神社に変わってからは初めての入店でした。
店内は1階が焙煎場と売店、2階が喫茶ルームで、小さな階段を上がると、洗練されたアンティークの家具とクラフトの家具が趣味よく配置されていました。
飾ってある絵も素敵で落ち着ける空間です。
3時を過ぎていたので、珈琲美美の店内は席が埋まっていましたが、私たちはそんなに待たずに座ることがでしました。
私は真っ先にお目当てのコーヒーゼリーを注文したいと思いました。
雑誌で見た珈琲美美のコーヒーゼリーを食べてみたいと思っていたのでいい機会でした。
コーヒーは中味ブレンドを注文しました。
しばらくしてコーヒーゼリーが先に出てきました。
一口頂くと、丁寧に抽出されたコーヒーでないとできない味だなぁと思いました。
珈琲美美のコーヒーゼリーの上にのっているクリームは、甘みが控えめ、コーヒーゼリーのゼラチンの柔らかさが絶妙でした。
最近よく思うのですが、老舗のお店で、甘みが控えめのお菓子やスイーツをいただくと、やっぱり本物だなぁと思います。
店内は混雑していたのですが、店主は創設者の森光宗男さんの奥様の充子夫人で、この方がおひとりでコーヒーを淹れていらっしゃいます。
他にスタッフは数名いらっしゃるのですが、ご主人のカリスマ性が強かったので、お店を引き継いだ奥様にコーヒーを淹れてもらいたいファンが多いと思いました。
コーヒーが出てくるのを待っている間、森光宗男さんと大坊珈琲の大坊さんの本が置いてありました。
この本はとても有名なので私も何かの機会に見たことがありましたが、ページをゆっくりめくるのは初めてでした。
コーヒーが出来上がるまで、流し読みしていましたが、本の中には珈琲の巨匠達が使っている道具の比較が書いてありました。
ちょうど私たちが座っている席からキッチンが真横に見えたので、使っている道具がよく見えて、本を見ながらあれなんだ〜と答え合わせを楽しみました。
親近感が湧くというのは、自分の使っている道具や近いものを使っていると嬉しいものです。
私も愛用している京都の開化堂の茶筒に、コーヒー豆を保管していらっしゃるのを拝見しました。
本にも載っていたのですが、40年近くこの茶筒をお使いになっているということでした。
茶筒は年季が入っていて銅の色が黒くなって渋みが出ていました。
かっこいい
店主の充子さんの風格に道具が似合っていらっしゃいました。
私の中味ブレンドが出来上がりました。
コーヒーはお味もさることながら器も重要です。
私は大倉陶園が好きで、特にゴールドのハンドルがついた白いカップが好きなので、お気に入りのカップ&ソーサで運ばれたきた時はとても嬉しかったです。
中味ブレンドはとても飲みやすくて私の好みでした。
墓じまいの準備から当日を迎えて、私はこの一杯でホッとできました。
固唾を呑んで店主を見守る兄
兄はコーヒー好きで、高校生の頃からネルドリップで珈琲を入れたりしていました。
最近では単身赴任先で、大学時代の友人が喫茶店をやっていたこともあり、コーヒーや紅茶の淹れ方に造詣を深めていたので、珈琲美美の店主の珈琲を淹れる姿を真剣に見ていてほほえましかったです。
珈琲美美を気に入った兄は快くしたのか、喫茶代とコーヒー豆代を奢ってくれました。
素敵な珈琲タイムを後に、けやき通りを散策
母の実家があった付近をもう少し歩いてみたいと母からリクエストがあり、思い出の道やお買い物によく行った通りなどを歩いてみました。
歩いていると、その時の心情が思い出されていくものです…
今では面影がなくなっている道に、昔の情景が写し出されていきました。
母はこの街で生まれ育ったので私には見えない娘時代の街並みが投影されるじゃないかなと思いました。
そろそろ移動しようとバス停でバスを待っていたら…
ここから乗るバスは、しばらく博多駅行きのバスが来なくて待っていると4、5台続けてくるんだよな〜と、兄は子供時代のことを思い出していました。
私もそれを思い出し、家族ではないと分からない暗号のような会話を楽しみました。
珈琲と記憶、心情
久しぶりに珈琲美美のおいしいコーヒーをいただき、思い出の街並みを家族と散策できて、墓じまいにふさわしい時間を過ごすことができました。
珈琲美美は何かそういうノスタルジックな心情を引き出す場所なのかもしれません。
福岡でおいしいコーヒーを飲みたいなと言う方がいらっしゃったら、珈琲美美へ行ってみられるといいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございましたまた次のブログでお会いしましょう。